オーストラリア留学中にロータリー奨学生の友人に出会い、この奨学金を知りました。
国際親善のための奨学金ですので、応募者は当然ながら文系、芸術系の方、特に女性が多いようです。理系の私はだめもとで挑戦したところ、なんと合格してしまいました(合格した理由はよくわかりませんが、理系がめずらしかったのと、海外渡航経験が比較的豊富ということがポイントになったのかなと思っています。あと、小論文では、少々強引ですが、自分の研究が応用されると国際貢献につながる、みたいなことを書きました)。
ロータリー財団って何?: アメリカのイリノイ州エバンストンに本部があり、世界中に支部があり、国際交流やボランティア活動をしている団体です。財団は世界中の若者に対して留学資金を補助し、国際親善大使として派遣します。国際親善奨学生としての留学の目的はあくまでも国際交流、国際親善です。OB、OGに多くの著名人がおり、日本人では緒方貞子さんがロータリー奨学生として留学したのだそうです。
申し込みは?: 住民票がある地区か本籍のある地区にロータリークラブがあると思いますので、そちらにまず問い合わせて、指示にしたがってください。選考過程や選考時期は地区によって違いますが、だいたい12月か1月あたりに問い合わせるとよいと思います。
選考方法や難易度は?: 奨学生の選考は地区ごとに行われます(私の場合は岡山、鳥取、島根で選考します)が、人数の割り当ては一つの地区10人程のようです(人数は地区の寄付金額に応じて割り当てられるようです)。当然ながら、東京のような大都市、大学が多い都市は超激戦になります。反対に、地方ではかなり倍率は低くなります。過去には定員分の応募者もいない地区もあったようです(今もそのような地区があるのかどうかはわかりません。留学がかなり一般的になってきましたし、さすがに最近の定員割れはないのではと思いますが)。私の場合だと、地元のロータリークラブは即、推薦してくれましたが、東京などではロータリークラブの段階での選考でかなりの激戦となるようです。東京だと応募者は有名大学の文系大学院生でTOEFL600を軽く越えている人ばかりのようで、日本で教育を受けた理系人間で合格を勝ち取るのは非常に難しいのではと思います(普通の理系の人間が普通に英語を勉強していてはTOEFL600を取るのはかなり難しいことです)。しかし、応募する地区が田舎であれば、とにかく書類選考で落とされることはなく、選考会の面接が勝負になるので、面接でうまく自分を表現できれば語学力の乏しい理系人間でも合格できると思います。奨学生の選考は、語学力はそれほど重要ではなく、いかに自分の目標を伝えられるかということを重要視しているように感じましたので、語学力不足でも面接でアピールすればなんとかなる可能性はあります。ロータリー奨学金は、分野の制限もなく、日本人が応募できる留学奨学金のうち、最も可能性がある奨学金ですので、理系の人間にも大いにチャンスがあるでしょう。ただし、英語圏以外に留学を希望する場合は、その国の言語がしゃべれなくてはなれません。(ベルリッツの試験があるので、ごまかせません….) 立派な人格、社会への適応性、人とのコミュニケーション能力、社会貢献への意識の高さなどがこの奨学金において最も要求されるもののようです。ですから面接の際の服装、礼儀作法には十分注意してください。(一般的なビジネスマナーをわきまえていればよいと思います。)
注意しなくてはならないのは、必ずしも第一希望の留学先にはいけない、ということです。これは、この奨学金があくまでも国際親善を目的としているので、ロータリークラブのない地区には留学できませんし、また、一つの地区に何人も留学させないことによります。ニューヨークやパリ、ロンドンといった大都市は希望者も多く、第2志望を指定される場合があります。ニューヨークでなきゃいや、ハーバード大学などの超有名大学にしかいかない、という人にはこの奨学金はおすすめできません。
手続き等が複雑で、しかも、あまりネット上に情報もないので、私が経験したことを書きとめておきたいと思います。尚、地区によって手続きは多少違うことを承知しておいてください。
いろいろな資料は
ロータリー財団のページ
http://www.rotary.org
からダウンロードできます。
何か質問がありましたらお気軽にメールでどうぞ marumaruken@hotmail.com
日程
2002年2月頃 地元のロータリークラブ(玉島ロータリークラブ)に問い合わせ、申請書を送ってもらう。
3月末までに必要書類を送付するように言われる。
3月 申請書類準備。エッセイは日本語と英語で書かなければならない。
推薦書2通、語学力証明書1通を用意。大学以上の成績証明書も。
4月初め 地元のロータリークラブで面接(円通寺・良寛壮にて)。約10分ほどで終了。
田舎ということもあり、話題は出身高校などの話題。
5月終わり TOEFL受験。福岡会場が5月で廃止のため、一回のみの受験。
おまけに受験後すぐに、アメリカに共同研究にいくため、ほとんど勉強ができず。
受けたのはComputer Based。173点(ペーパーで500点に相当)はとらなくてはまずそうだが、
はじめての受験だし、まったく練習をしていないし、ほとんどあきらめた状態で受験。
6月10日 地区選考会(倉敷駅前のホテル)。ちょうどアメリカに行っているときに、アパートに選考会の
通知が送られていたので、直前まで知らなかった。地元のロータリークラブの方が奔走してくれ、
受験可能に。選考会は小論文(30分日本語)と面接(約5分)。面接には語学教師?と外人がいて、
少し語学での質問をされる。TOEFLの正式スコアは間に合わなかったが、電話で点数が
わかっていたので、点数を自分で書いて提出し、後日、正式スコアは郵送。
奇跡的にスコアは最低基準を上回り、少し期待を持つ。
6月末 地区より合格通知がくる。
10月末 アメリカ本部より留学先の決定通知がくる。第一志望のコロラド大学(ボルダー)に決定。
すぐにコロラド大学の受け入れ先の教授にメールする。
2003年1月8日 留学先の教授に研究許可書とビザ申請のためのDS-2019を作成、送付してくれるようにメール。
1月16日 コロラド大学より研究許可書がくる。
1月末 奨学生キット到着。
2月1日 コロラド大学よりDS-2019がくる。
2月初旬 ロータリー本部のコーディネーターに受諾書と履歴・住居フォーム、研究許可書の送付
2月12日 コーディネーターより、受諾書等の受理確認のメール。
Research Proposal, Budget Proposalを要求される。
2月中旬〜下旬 Research
Proposal, Budget Proposalの作成
TOEFLスコアの本部への送付の手配
2月21日 アメリカのビザシステムの変更があったとの情報あり。
コロラド大学International
Officeに古いDS-2019でよいか
問い合わせのメール。領事館にも質問のFax。
領事館によれば、2月15日以前の発行の
DS-2019であれば、古いものでも申請可能とのこと。
2月27日 Research Proposal, Budget Porposalの送付
3月13日 デンバーにて1ヶ月の英語研修を命じられる。
しかし、J1ビザではコロラド大学以外での勉強は
禁じられていることが発覚。
3月14日 語学学校をコロラド大学付属の学校にできないか問い合わせる。
3月19日 HISよりアメリカビザ申請書類を送付してもらう。
電話でロータリー地区壮行会の日程を聞く。
7月下旬から8月の間にするとのこと。
自分は7月初めに出発のため、壮行会は欠席。
コロラド大学に研究奨学生ガイドラインを送付。
3月22日 コロラド大学の英語学校での研修を許可される。
3月24日 銀行にて英文残高証明書を申し込む。
地元のロータリークラブから電話。4月2日に卓話をすることになる。
3月29日 アメリカビザ申請書類を大阪の領事館に郵送する。
3月31日 書名された研究奨学生ガイドラインが
コロラド大学よりFedexによって送付される
4月2日 地元のロータリークラブにて卓話をする。出席者は40人ほど。
4月8日 HTH Worldwide Healthに保険加入申込書をFax
4月11日 コロラド大学付属英語学校の4週間夏期講座に登録
4月14日 福岡結核予防会にて健康診断書を作成してもらう
4月15日 健康診断書、保険加入証明書、研究奨学生ガイドライン、
研究計画書、研究予算見積書をロータリー本部に送付
4月16日 アメリカビザが領事館より郵送される
4月18日 ロータリー本部にアメリカビザのコピーをFax
4月23日 アメリカのロータリー財団指定旅行会社RITSに航空券の依頼をFAXでする
4月25日 RITSよりスケジュールがおくられてくる
4月28日 コーディネーターより語学研修の受け入れ許可書とパスポートのコピーを
送るように指示される
4月29日 ロータリー本部に語学研修の受け入れのメールとパスポートのコピーをFAX
4月30日 コーディネーターより、留学開始の許可がおりる
6月5日 アメリカへの航空券が送られてくる
コロラドでのアパートについてのメールがくる
6月22日 アパートに入れるまでの2週間、ロータリアンの家に
泊めてくれるとのメールがくる
7月2日 福岡から関空経由でアメリカへ出発
ロータリアンの家に16日までホームステイをさせてもらう
7月6日
−8月1日 コロラド大学ボルダー校付属の英語学校に4週間通う
(なぜか終了証には8週間通った事に…)
月一回程度、ボルダーロータリークラブの例会に参加しています。
あとはもっぱら、研究です。ちなみに、私の指導教官の奥様が
ロータリアンであることがわかりました。なので、まじめにやらないと…
アパートの家賃は600ドル。ボルダーでは安いほうです。
ロータリーからもらっている生活費は850ドル+本代100ドル。
かなり節約しないとやっていけません。